日本感染症学会

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平成29年度感染症専門医試験問題(抜粋)

最終更新日:2019年1月25日

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1.学校保健安全法における第二種感染症の疾患と出席停止期間の組み合わせで正しいのはどれか。

(1) 百日咳・・・・・・・・・特有の咳が消失した後5日を経過するまで
(2) 流行性耳下腺炎・・・・・耳下腺の腫脹が消失するまで
(3) 咽頭結膜熱・・・・・・・主要症状が消退した後2日を経過するまで
(4) 水痘・・・・・・・・・・全ての発疹が痂皮化するまで
(5) インフルエンザ・・・・・発症後7日を経過し、かつ解熱後2日を経過するまで(幼児は3日)

a (1)、(2) 
b (1)、(5) 
c (2)、(3) 
d (3)、(4) 
e (4)、(5)

正解
d

2.MRSAによる肺炎の治療薬として適切でないのはどれか。

a バンコマイシン
b テイコプラニン
c ダプトマイシン
d アルベカシン
e リネゾリド

正解
c

3.チール・ネールゼン染色で正しいのはどれか。

a 抗酸菌は青色に染色される。
b 抗酸菌の菌種名が同定できる。
c 培養法より感度・特異度とも高い。
d 抗酸菌以外の細菌は染色されない。
e 抗酸菌は塩酸アルコールで脱色されない。

正解
e

4.ヒブワクチン、肺炎球菌結合型ワクチンにより減少した小児感染症はどれか。

(1) 肺炎球菌による肺炎
(2) ワクチン含有型肺炎球菌による全身感染症
(3) ワクチン非含有型肺炎球菌による全身感染症
(4) インフルエンザ菌による気管支肺感染症。
(5) インフルエンザ菌による全身感染症。

a (1)、(2)、(3)
b (1)、(2)、(5)
c (1)、(4)、(5)
d (2)、(3)、(4)
e (3)、(4)、(5)

正解
b

5.日本海裂頭条虫症の第一選択薬はどれか。

a メトロニダゾール
b プリマキン
c メベンダゾール
d プラジカンテル
e パモ酸ピランテル

正解
d

6.糞線虫症の第一選択薬はどれか。

a イベルメクチン
b プラジカンテル
c アトバコン・プログアニル
d パモ酸ピランテル
e メトロニダゾール

正解
a

7.33歳の男性、隣人の飼い犬に左腕を噛まれ受診。破傷風トキソイドは7年前に接種した。海外渡航歴はない。
血圧120/88 mmHg、心拍数76回/分、体温37.2℃、呼吸数12回。
左前腕に新鮮な咬傷があり、その周囲に淡い発赤を認め、軽度の疼痛を伴うが、握雪感はない。
治療として適切なのはどれか。

(1) クラブラン酸・アモキシシリンの投与。
(2) 狂犬病ワクチンの接種。
(3) 狂犬病免疫グロブリンの投与。
(4) 創創を縫合する。
(5) 破傷風トキソイドの投与。

a (1)、(2)
b (1)、(5)
c (2)、(3)
d (3)、(4)
e (4)、(5)

正解
b

8.母親が感染していた場合、一般的に母乳栄養を禁止すべきなのはどれか。

(1) HIV
(2) B型肝炎ウイルス
(3) ヒトヘルペスウイルス6型
(4) サイトメガロウイルス
(5) HTLV-1

a (1)、(2)
b (1)、(5)
c (2)、(3)
d (3)、(4)
e (4)、(5)

正解
b

9.小児における抗菌薬と副作用の組み合わせで誤っているのはどれか。

(1) クロラムフェニコール・・・・・・・・・・・グレイ症候群
(2) スルファメトキサゾール・トリメトプリム・・肥厚性幽門狭窄症
(3) エリスロマイシン・・・・・・・・・・・・・新生児の核黄疸
(4) テトラサイクリン系抗菌薬・・・・・・・・・歯牙着色
(5) ピボキシル基を有する抗菌薬・・・・・・・・けいれん

a (1)、(2)
b (1)、(5)
c (2)、(3)
d (3)、(4)
e (4)、(5)

正解
c

10.術後感染予防抗菌薬の使用について、正しいのはどれか。

(1) 予防抗菌薬の目的は、肺炎など遠隔部位の術後感染症予防である。
(2) 予防抗菌薬の1回投与量は、治療量の約半量である。
(3) 一般的な手術に対する予防抗菌薬の投与期間は、72時間である。
(4) 手術が始まる時点で十分な血中・組織中濃度が得られるように、投与開始時間を設定する。
(5) 下部消化管や婦人科手術の予防抗菌薬は、嫌気性菌もターゲットにする。

a (1)、(2)
b (1)、(5)
c (2)、(3)
d (3)、(4)
e (4)、(5)

正解
e

11.小児の尿路感染症について正しいのはどれか。

a 診断には非侵襲的な方法であるバッグ尿での採取が推奨される。
b 膿尿がなければ尿路感染症は否定的できる。
c 初発時の原因菌は大腸菌が約80%を占める。
d 抗菌薬投与期間は14~21日間である。
e 膀胱尿管逆流症を有する児には全例で抗菌薬の予防投与が推奨される。

正解
c
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