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Ribotype027株epidemic strain劇症型CDI症例
「既往歴のない帝王切開後の成人女性」
35歳女性
基礎疾患:特になし(褥婦:2日前に帝王切開)
現病歴:
他院で帝王切開2日後より頻回な下痢が出現しCZOP、VCM(DIV)、ISPなどが投与されたが改善なく腹水貯留を認め、WBC42000/μl、Alb 2.1g/dl、CRP31.5mg/dlとなったため当院に転院となった
経過
転院日にCD toxin迅速検査を施行しCDIと診断
VCM 0.5g/day(経口)で治療を開始したが反応不良診断5日目にVCM 2.0g/day(経口)、IVIG 5g/dayを投与したが治療抵抗性であった
入院5日目のCT(全大腸炎、著明な腸管浮腫)と血液検査結果
経過
入院7日目に臨床症状の改善が乏しいこと、腹水培養から
E.faecalis
が検出されたことから、試験開腹術を施行した
結腸脾湾曲部に穿孔部を認め、穿孔部分をストマとする形でストマ造設(腸切除なし)を行った(診断:消化管穿孔)
術後よりVCM 2.0g×2/day(経ストマ的に口側と肛門側へ)、経口MTZを併用するも臨床症状・循環動態が改善せず
POD3よりLZD1200mg/dayを併用したところ改善傾向となった
合計24日間の治療を行い、軽快退院した
菌株解析
本例はFuluminat colitisを呈したRibotype027株のepidemic strainが原因であった
Epidemic strainは強毒株であり、outbreakしやすい特徴を持つ、とされる
本邦におけるEpidemic strainの報告例は数例のみであるが、今後の本邦でも流行する場合には、治療の難渋化や感染対策の強化が必要となり得る
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