日本感染症学会

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第94回日本感染症学会総会・学術講演会

COVID-19に関連した論文:原著及びcase series

最終更新日:2020年9月24日NEW

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原著及びcase series

Clinical characteristics of 345 patients with coronavirus disease 2019 in Japan: a multicenter retrospective study. (慶應義塾大学)NEW
著者名 Ishii M, Terai H, Kabata H, Masaki K, Chubachi S, Tateno H, et al.
雑誌名 J Infect. 2020 Sep 10;S0163-4453(20)30590-9. doi:10.1016/j.jinf.2020.08.052. Online ahead of print.
要点 慶應義塾大学病院及び関連病院の首都圏14施設にCOVID-19の確定診断で入院した345例の基礎情報、入院時の症状、併存疾患などを解析。多変量解析にて、重症化(酸素吸入)の危険因子として、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、意識障害、息切れ、全身倦怠感、高血圧症、高齢が関与し、死亡の危険因子として、高齢、慢性腎臓病に加え、新たに高尿酸血症/痛風が関与していることを示した。
Management strategy of pregnant women during COVID-19 pandemic. (名古屋市立大学病院)
著者名 Suzumori N, Goto S, Sugiura-Ogasawara M.
雑誌名 Aust N Z J Obstet Gynaecol. 2020 Aug;60(4): E9-E10. doi:10.1111/ajo.13202.
要点 新型コロナウイルス感染拡大時期における妊婦の周産期管理についての検討
Acute Onset Olfactory/Taste Disorders are Associated with a High ViralBurden in Mild or Asymptomatic SARS-CoV-2 Infections.(慶應義塾大学)
著者名 Nakagawara K, Masaki K, Uwamino Y, Kabata H, Uchida S, Uno S, et al.
雑誌名 Int J Infect Dis. 2020 Jul 26;S1201-9712(20)30578-6. doi:10.1016/j.ijid.2020.07.034.
要点 当院に入院した57人の軽症患者を対象に各症状の発症時期・有症状期間を調査。診断時のCt値が低いことは嗅覚・味覚障害の発症やPCR陰転化に要する期間の長期化に関連していた。感染拡大防止に際して嗅覚・味覚障害の評価が重要であることが示唆される。
Significance of liver dysfunction associated with decreased hepatic CT attenuation values in Japanese patients with severe COVID-19. (埼玉医科大学)
著者名 Uchida Y,Uemura H, Yamaba S, Hamada D, Tarumoto N, Maesaki S, et al.
雑誌名 J Gastroenterol. 2020 Aug 9. doi:10.1007/s00535-020-01717-4.
要点 新型コロナウイルス感染症の予後因子として、腹部CT写真における肝臓のCT値および肝臓/脾臓のCT値が有用であることが報告された。わが国における新型コロナウイル感染症に関する消化器分野としての初めての論文である。
Relative Bradycardia in Patients With Mild-to-Moderate Coronavirus Disease, Japan. (東京大学医科学研究所附属病院感染免疫内科)
著者名 Ikeuchi K, Saito M, Yamamoto S, Nagai H, Adachi E.
雑誌名 Emerg Infect Dis. 2020 Jul 1; 26(10). doi:10.3201/eid2610.202648.
要点 新型コロナウイルス感染症で入院した54例の体温、脈拍数を解析し、比較的徐脈が認められることを示した報告。
The peripheral lymphocyte count as a predictor of severe COVID-19 and the effect of treatment with ciclesonide. (聖マリアンナ医科大学)
著者名 Yamasaki Y, Ooka S, Tsuchida T, Nakamura Y, Hagiwara Y, Naitou Y, et al
雑誌名 Virus Res. 2020 Jul 3; 198089. doi:10.1016/j.virusres.2020.198089.
要点 当院30例のCOVID-19 患者の重症化予測因子としてのリンパ球数の検討、およびシクレソニドによる重症化予防の検討。
Clinical characteristics of the coronavirus disease 2019 (COVID-19) outbreak on a cruise ship. (横浜市立市民病院)
著者名 Yoshimura Y, Sasaki H, Horiuchi H, Miyata N, Tachikawa N.
雑誌名 J Infect Chemother. 2020 Jun 12; S1341-321X(20)30196-3. doi:10.1016/j.jiac.2020.06.010.
要点 船内で感染した17例の臨床経過。CRPが高いほど重症度も高い傾向にあった。
Statement on the prevention and treatment of COVID-19 in patients with pediatric cancer in Japan.(京都府立医科大学)
著者名 Iehara T, Manabe A, Hosoi H.
雑誌名 Pediatr Blood Cancer. 2020 Jun 22; e28440. doi:10.1002/pbc.28440.
要点 小児がん患者は免疫抑制状態にあり、新型コロナウイルス感染(COVID-19)の高リスクであることが推定される。小児がん患者の新型コロナウイルス感染時の対応および予防策の指針をまとめた。
Natural history of asymptomatic SARS-CoV-2 infection. (藤田医科大学)
著者名 Sakurai A, Sasaki T, Kato S, Hayashi M, Tsuzuki S, Ishihara T, et al.
雑誌名 N Engl J Med. 2020 Jun 12; NEJMc2013020. doi: 10.1056/NEJMc2013020.
要点 クルーズ船で感染した無症候性病原体保有者90名のPCRデータのまとめ。大多数が無症候のまま経過した。陰性化に要した中央値は9日だったが、高齢者で陰性化が遅れる傾向が見られた。
Clinical course of 2019 novel coronavirus disease (COVID-19) in individuals present during the outbreak on the Diamond Princess cruise ship.(横浜市立大学附属病院ほか神奈川県内12病院)
著者名 Kato H, Shimizu H, ShibueY, Hosoda T, Iwabuchi K, et al.
雑誌名 J Infect Chemother. May 13; 26(8):865-869. doi:10.1016/j.jiac.2020.05.005.
要点 クルーズ船でのアウトブレイクから県内12施設に搬送された70症例の解析。神奈川県内には主に有症状、重症例が搬送された。肺炎合併例ではLDH、AST、CRP高値と、血清アルブミン、リンパ球数低値が観察された。20%の症例が人工呼吸管理を要した。
Psychiatric burdens or stress during hospitalization and concerns after discharge in patients with severe acute respiratory syndrome coronavirus-2 isolated in a tertiary care hospital.(国立国際医療研究センター)
著者名 Morioka S, Saito S, Hayakawa K, Takasaki J, Suzuki T, Ide S, et al.
雑誌名 Psychiatry Res. 2020 Apr 29; 289:113040. doi:10.1016/j.psychres.2020.113040.
要点 2020年1月から3月までに当院に入院したCOVID-19患者を対象とし、入院中の精神的負担と退院後の懸念に関してインタビュー調査を行った。入院中に会社から偏見・差別を受け解雇されたり、疾患の再燃や家族への感染を懸念し自己隔離を継続したりする患者がいた。退院後、COVID-19患者が長期にわたり社会的に孤立する可能性が示唆され、自殺が危惧された。社会がこのことを認識し、今後はメンタルサポートなどの体制整備が必要である。
Nursing care for patients with COVID-19 on extracorporeal membrane oxygenation(ECMO)support.(国立国際医療研究センター)
著者名 Umeda A, Sugiki Y.
雑誌名 Glob Health Med. 2020 Apr; 2(2):127-30. doi:10.35772/ghm.2020.01018
要点 ECMOを装着したCOVID-19患者への国立国際医療研究センター病院での看護ケアについて報告した。看護師は、N95マスク、撥水性隔離ガウン、キャップ、N95の上にシールドマスク、二重手袋を標準装備とし、エアロゾルが飛散する処置の時のみ、つなぎスーツの着用、電動ファン付き呼吸用防護具を装着した。看護師は、安楽の提供、患者の力を引き出すよう身の回りの世話をする、テクノロジーに対応した管理やモニタリングをすることが役割であるが、COVID-19患者にも同様であった。基本に忠実な感染症対策を行えば、不必要に恐れる必要はなく、基本に忠実な看護を行うことが最良の方法だと今回の経験から学んだ。
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