日本感染症学会

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理事長ご挨拶

最終更新日:2021年7月20日

理事長 舘田 一博  2021年度より第十七代理事長に就任しました四柳 宏(よつやなぎ ひろし)と申します。会員の皆様には日頃より、感染症診療・研究・教育を通じて日本感染症学会の活動にご協力いただき、改めて篤く御礼申し上げます。
 本学会は1926年(大正15年)に当時東京市立駒込病院長で在られた二木(ふたき)謙三先生が中心となり、日本伝染病学会として設立されました。その後、1974年に社団法人日本感染症学会と名称を変え、2013年3月からは一般社団法人日本感染症学会として現在に至っております。本学会は設立以来一貫して、その時代に問題となる感染症に関して学術・研究活動を推進してまいりました。このような歴史と伝統のある学会の理事長を務めさせていただくこととなり、その使命と責任の重さを痛感しております。
 会員の皆様の多くは2020年から現在に至るまで新型コロナウイルス感染症の診療・研究・対策などにかかわってこられたと思います。日本感染症学会は2020年2月に緊急セミナーを行って以来、会員の皆様・一般の皆様への情報発信・情報共有を前理事長の舘田一博先生のリーダーシップのもと次々と行って参りました。日本環境感染学会と共同で診療のための指針も示して参りました。診療が手探りであった当初、道しるべの役割を果たしたと思います。最近は最大の関心事の一つであるワクチン接種に関する考え方を公表し、会員のみならず多くの方から高い評価を頂いています。
 全国の医療者が手探りで診療を進めていた時期、会員の皆様と診療経験を共有するために症例報告を寄せて頂き、速報として公表致しました。さらにその多くを原著論文としてまとめて頂きました。貴重な報告を寄せて頂いた皆様、編集作業に携わられた皆様に改めて篤く御礼申し上げます。
 パンデミックの中であっても、いやパンデミックの最中であるからこそ研究を推進しなければいけませんので、学会主導の調査や臨床研究が開始されました。臨床研究は現在佳境に入っております。ご参加、ご協力いただいた多くの先生に改めて深く感謝致します。
 新型コロナウイルス感染症の診療は今でこそ多くの医師があたるようになりましたが、当初は救急医学・集中治療に携わる医師ととともに感染症を専門とする医師が最前線にたっていました。それと共に最前線にたつ専門医・関連資格を有する人材の不足が浮き彫りとなりました。日本感染症学会にとっても大きな問題であり、会員の先生と協力しながら人事育成の必要性を訴えて参りました。現在国や自治体とも協力しながら卒前卒後教育を充実させ、専門家を育成する体制が急ピッチで整備されてきています。学会としても今後一層積極的に取り組む所存です。
 新型コロナウイルス感染症の流行は国際交流のあり方も大きく変えました。感染症診療・研究にグローバルな視点が必須となった今、会員の皆様、特に若手の皆様とともに新時代の感染症学を創っていきたいと思います。日本感染症学会のさらなる発展のためにご理解・ご協力を宜しくお願いいたします。

2021年7月
一般社団法人日本感染症学会
理事長 四柳  宏

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