日本感染症学会

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令和6年度感染症専門医試験問題(抜粋)

最終更新日:2025年5月7日

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1.梅毒について誤っているのはどれか。

a 硬性下疳は無痛性である。
b FTA-ABS法は治療効果の判定に用いられる。
c STS法の生物学的偽陽性の原因として妊娠がある。
d TPHA法は梅毒トレポネーマを抗原とする血清反応である。
e 第2期以降の梅毒の確定診断にはSTS法とTPHA法が必要である。

正解
b

2.肺MAC症に対して、選択されないのはどれか。

a 経過観察
b 外科治療の併用
c 吸入リポソーム化アミカシンの併用
d リファンピシン+エタンブトール+イソニアジド
e リファンピシン+エタンブトール+アミカシン+アジスロマイシン

正解
d

3.34歳の男性。ニューモシスチス肺炎を発症し、精査でHIV-1陽性と診断された。ニューモシスチス肺炎の治療が終了し、抗レトロウイルス療法を開始する予定となった。過去に抗レトロウイルス療法を受けたことはない。
初期治療として好ましい薬剤の組み合わせはどれか。

a プロテアーゼ阻害剤1剤+インテグラーゼ阻害剤1剤
b プロテアーゼ阻害剤1剤+核酸系逆転写酵素阻害剤1剤
c プロテアーゼ阻害剤2剤+核酸系逆転写酵素阻害剤1剤
d インテグラーゼ阻害剤2剤+非核酸系逆転写酵素阻害剤1剤
e インテグラーゼ阻害剤1剤+非核酸系逆転写酵素阻害剤2剤

正解
e

4.正期産で経腟出生した日齢18の新生児。7日前から咳嗽を認め、次第に悪化傾向、哺乳が困難になったため来院した。6歳の姉が2週ほど前から咳嗽が続いていた。発熱はないが、時折、激しい咳嗽を繰り返し顔面蒼白となり、ヒューという音を鳴らしながら息を吸い込む咳発作を認める。
この疾患について正しいのはどれか。

a 成人は罹患しない。
b 予防接種により終生免疫を獲得できる。
c 痙咳期よりカタル期の方が他者への感染性が高い。
d 痙咳期では原因微生物の同定に培養検査が有用である。
e 痙咳期では抗菌薬投与により速やかに症状が改善する。

正解
c
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