日本感染症学会

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新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(パキロビッドⓇパック)の処方に関して

最終更新日:2023年3月20日

各位

 新型コロナウイルス感染症の患者を対象とした経口抗ウイルス薬「ニルマトレルビル/リトナビル」(販売名:パキロビッドパック。以下「本剤」。)については、安定的な供給が難しいことから、一般流通は行わず、厚生労働省が所有した上で、配分されていましたが、本剤の安定的な供給が可能となったことから、令和5年3月15日に薬価収載され、令和5年3月22日から一般流通が開始されることとなりました。

  • 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(パキロビッドパック)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(周知)(事務連絡 令和5年3月8日)
    https://www.mhlw.go.jp/content/001069321.pdf
  • 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(パキロビッドパック)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(その2)(周知)(事務連絡 令和5年3月15日)
    https://www.mhlw.go.jp/content/001073187.pdf
  • 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(パキロビッドパック)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(その3)(周知)(事務連絡 令和5年3月20日)
    https://www.mhlw.go.jp/content/001075432.pdf

 本剤は、リトナビルでCYP3Aにおける薬物代謝を阻害して薬剤の血中濃度を保つ薬剤です。リトナビルは、CYP3Aの強い阻害作用、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19の誘導作用、薬剤排出トランスポーター蛋白である P-glycoprotein(P-gp)及びBreast Cancer Resistance Protein(BCRP)の阻害作用などを有するため、薬物間相互作用に注意する必要があります。また、中等度の腎機能障害患者(eGFR 30mL/min以上60mL/min未満)では用量調整が必要となります。

 一般流通開始にあたり、通常の医薬品と同様、投与時点での最新の添付文書やガイドライン等を参照し、適切な使用をお願いします。

2023年3月20日

一般社団法人日本感染症学会
理事長 四柳 宏

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